メダカが水面付近にじっとしている姿を見かけることがありますが、これは自然な行動なのか、それとも何か問題があるのかを判断するためには、いくつかのポイントを確認する必要があります。メダカは通常、水中全体を元気に泳ぎ回る魚です。しかし、水面でじっとしている、または頻繁に浮いている場合、飼育環境に何らかの問題があるかもしれません。ここでは、メダカが水面にいる理由やその問題の可能性、問題がある場合の対処法について解説します。
主な原因3選
①酸素不足
②病気の兆候
③ストレスによるもの
それぞれの発生原因と見分け方、対処法について解説していきます。
原因① 酸素不足
メダカが水面付近にいる最も一般的な理由の一つは、水中の酸素が不足していることです。メダカはエラ呼吸で酸素を取り込むため、酸素濃度が低い場合、水面近くに移動して空気中の酸素を取り入れようとします。
酸素不足は、以下のような原因で発生しやすくなります。
・水換え不足
水槽内の水を定期的に交換しないと、酸素濃度が低下し、メダカが酸欠状態に陥ることがあります。
・過密飼育
一つの水槽に多くのメダカを飼育すると、酸素が足りなくなることがあります。特に、エアレーションや濾過が不十分な場合、酸素が供給されにくくなります。
・高水温
水温が高いと水中の酸素濃度が低下します。特に夏場は水温が上がりやすく、酸素不足になりやすいです。
◎酸素不足の見分け方
酸素不足が原因である場合、メダカは水面付近で口をパクパクさせていることが多いです(人間を見てエサを待っている可能性もありますが・・)。これは、酸素を取り入れようとしているサインです。水面でじっとしているだけでなく、頻繁に空気を吸おうとする動作が見られる場合は、酸素不足が疑われます。
◎対処法
・エアレーションを強化する
水中に酸素を供給するために、エアポンプを設置して水の循環を良くし、酸素を供給しましょう。
・水換えを定期的に行う
新鮮な水を定期的に追加することで、酸素濃度を改善できます。水換えはメダカの健康維持に欠かせません。
・水温管理
水温が高すぎる場合は、ファンや冷却装置を使用して水温を下げましょう。理想的な水温は20〜25℃です。
原因②病気の兆候
メダカが水面付近でじっとしている場合、酸素不足だけでなく、病気が原因であることも考えられます。特に、以下のような病気が原因となることがあるので注意しましょう。
・白点病
体表に白い点々が見られる病気で、ストレスや水質の悪化が引き金になります。水面でじっとしているのは、体力が低下しているサインです。
・エラ病
エラが正常に機能せず、呼吸困難になる病気です。エラの動きが早くなる、または異常な色が見られる場合は、エラ病が疑われます。
・寄生虫感染
体表やエラに寄生虫が付着することで、体力を消耗し、活発に動けなくなります。
◎病気の兆候の見分け方
メダカが病気にかかっている場合、単に水面にいるだけでなく、体に異常が見られることが多いです。体表に白い斑点や変色、エラの動きが不自然に速い、または体の表面が擦り減ったような状態であれば、病気の可能性があるので体面をよく見てあげましょう。また、他のメダカと比べて異常に動きが鈍く、食欲もない場合は、早急な対処が必要です。
◎対処法
・隔離
病気のメダカを早めに他の魚から隔離し、病気が拡散しないようにします。
・薬浴
白点病や寄生虫感染が疑われる場合、市販の薬品を使って薬浴を行います。薬の種類に応じて適切な方法で処置を行いましょう。
・水質改善
病気の原因となるのは、多くの場合水質の悪化です。水槽を清掃し、水換えを行い、水質の維持を心がけることが重要です。
原因③ストレス
メダカが水面にいる理由として、ストレスも考えられます。ストレスは、飼育環境の変化や他の魚との競争、水質の悪化などが原因で発生します。
・水質の急激な変化
水換えの際に温度やpHが急激に変わると、メダカは強いストレスを感じ、水面でじっとすることがあります。
・新しい魚の導入
新たに魚を導入した場合、縄張り争いや食べ物の奪い合いが発生し、ストレスが原因でメダカが水面に逃げることがあります。
・水槽内の騒音や振動
水槽の近くでの強い振動や音がメダカにストレスを与え、水面に移動する原因となることがあります。
◎ストレスの見分け方
ストレスが原因で水面にいる場合、他のメダカとの競争や飼育環境に変化があった直後に見られることが多いです。また、食欲が低下している、体色が薄くなっている、過剰に警戒しているといった症状も見られることがあります。
◎対処法
・環境を整える
水質を安定させるために、水換えは少量ずつ行い、温度やpHが急激に変わらないように注意しましょう。
・隠れ場所の設置
水槽内に隠れ場所を作ることで、メダカが安心して過ごせる環境を提供します。水草やシェルターなどを設置すると効果的です。メダカ同士のいじめの軽減にも繋がるのでこの対策はマストですね。
・過密飼育を避ける
メダカの数が多すぎると縄張り争いが発生しやすく、ストレスの原因になります。適度な数での飼育を心がけましょう。
その他にこんな原因も・・
原因④ 水流が強すぎる?
水槽内の水流が強すぎる場合、メダカが水面に避難することがあります。特にエアレーションやフィルターの流れが強いと、メダカは泳ぐのが困難になり、水流の少ない水面に留まることがあります。メダカが小さい場合泳ぐ力も弱いため余計に水流の負担が重くなり、酸欠状態になる可能性があるので注意しましょう。
◎対処法
水槽内の魚がメダカだけであれば、エアレーションの使用をやめてみるのいいでしょう。メダカは比較的酸素不足に強く、水草が出す微量の酸素でも生きていけます。エアレーションを使用するのであれば、水槽内に障害物をいくつか配置して、水流の少ない環境を作ってあげるといいでしょう。
まとめ
メダカが水面にじっとしている場合、酸素不足、病気、ストレス、水流の強さなどが原因として考えられます。これらの原因を見極めるためには、メダカの行動や環境をよく観察することが大切です。早めに原因を突き止めて適切な対処を行うことで、メダカの健康を守ってあげましょう。
コメント
こんにちは、これはコメントです。
コメントの承認、編集、削除を始めるにはダッシュボードの「コメント」画面にアクセスしてください。
コメントのアバターは「Gravatar」から取得されます。